2020年の“イマ”読んでおくと、時代の流れが
大まかに理解できる1冊に出合いました。
キーワードは、「サブスクリプション」です。

本『サブスクリプション』

先日(1/20)の安倍内閣総理大臣施政方針演説
お聞きになりましたか?僕は、新聞で読んだの
ですが、この原稿を書いた人は凄いなぁと正直
思いました。また、今後の日本が歩むべき道が
しっかり示されており成程なっとも。
日本人なら日本のリーダーが何を考え、何を実行
しようとしているか、知っておく必要があるでし
ょう。賛成するにも反対するにも、先ずは知る事
から始めなければいけません。その演説の中で気
になる言葉がありました。

「第4次産業革命」
どういう意味か分かりますか?

内閣府のサイトの説明によりますと。
一昔前はITと呼ばれていましたが、現在のICT
(Information and Communication Technol
ogy)の発達により、様々な経済活動等を逐一
データ化し、そうしたビッグデータを、インタ
ーネット等を通じて集約した上で分析・活用す
ることにより、新たな経済価値が生まれている。
また、AIにビッグデータを与えることにより、
単なる情報解析だけでなく、複雑な判断を伴う
労働やサービスの機械による提供が可能となる
とともに、様々な社会問題等の解決に資するこ
とが期待されています。
このIoT及びビッグデータ、AI、3Dプリンター
等を用いて、データの解析結果を様々な形で活
用する動き、シェアリング・エコノミー、AIや
ロボットの活用、フィンテック(FinTech)の
発展などが「第4次産業革命」だそうです。

では、この「第4次産業革命」においてどうや
ったらビジネスを成功させられるのでしょう?
現時点で成功している企業はどの様にビジネス
を行っているのでしょう。
そのヒントをくれたのが、2018年10月に初版
発行された本『サブスクリプション「顧客の
成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル』
です。

内容
モノが売れず、すべてがサービスとして提供さ
れる時代には、顧客との長期的なリレーション
シップが成長の鍵となる。
アドビ、ネットフリックス、コマツ、
フェンダー、ニューヨークタイムズ・・・
急成長をとげる継続課金ビジネスの
全貌と導入ガイド。


サブスクリプション・エコノミー
サブスクリプションの最も基本的な定義は、
(sub script)文章に添えられた書き込み。
2つの当事者が関与する場合に書き込まれる
合意内容、協定、関係などの事。
ICT時代の現代風に言えば、
サブスクリプション=企業側が情報として
受け取れる、顧客のリアクション』
となります。

これからのビジネスの目標は、特定の顧客の
ウォンツ(欲求)とニーズ(必要)に着目して、そ
こに向けて継続的な価値をもたらすサービスを
創造すること。顧客をサブスクライバーに変え
て、定期収益がもたらされる構造
を築く。
著者はこの様な経済活動をサブスクリプション
・エコノミーと定義しています。

これまでのビジネスモデルは、「製品を市場に
出す」こと、出来るだけ多くを売ることを目指
した。売れてさえいればよくて、誰が買ってく
れているかは気にしない。
これに対して、今日、成功している企業は顧客
が何を欲しがっており、それをどんな方法で
入手したがっているかを知る企業。
ビジネスモデルは、ICTを活用して継続的に直
接顧客から何が欲しくて何がいらないかと言う
情報を吸い上げ、更に良いサービスを提供する。

顧客自体が情報提供者=サブスクライバー
と言う考え方です。

言葉だけで説明するのは非常に難しいので、
印象的だった具体例を2つご紹介します。

フェンダーの取り組み
70年以上にわたりエレキギターを作る老舗メー
カー“フェンダー”。多くの人が聞いたことある
と思います。しかし、業績は過去10年で約3分
の2まで減少。フェンダーの売り上げのほぼ半分
は初めてギターを持つ初心者で、その90%が1年
以内にギターを触るのをやめてしまう。
理由は「マスターするのが難しい楽器だから」。
そこで彼らはギター初心者が最初のリフ曲を
30分程度でマスターできるよう指導する、
フェンダー・プレイという定額利用のオンライン
教育動画サービスを開始した。顧客をギターの
所有者と見るのではなく、ギター奏者として、
生涯にわたる音楽愛好家として見たのだ。この
サービスによりギブアップ率を10%削減しただけ
で、同社の売り上げを倍増させることができた。
製品に魅力的なデジタルサービスをセットにし
て提供する事で復活したのです

スターバックスの取り組み
2017年はじめスタバは変わった問題を引き起こ
していた。モバイルアプリの人気が高まり過ぎ
て店の前に長蛇の列が出来てしまった。顧客に
メンバーとしてのスターバックスIDを設定。
購入活動、支払情報、おそらく若干の属性情報、
活用店舗情報などを集めている。このお陰で、
注文の品がいつ受け取れるか、一番近い店まで
何分で行けるかなどが分かる。
現在、1300万人を超える人がスタバのメンバー
に登録しており、その売り上げは現在のスタバ
の売り上げの3分の1以上を占めている。
米スタバの店頭で行われる10回の取引のうち
1回はモバイルアプリで処理される。
現在、店頭での行列を完全になくそうと取り組
んでいるが、それは全てスターバックスIDの
情報を活用する事から始まる。

どうでしょう、何となく伝わりましたか?

スマホの進化により、デジタル・ユーザーエク
スペリエンスが大幅に改善されました。
このことによってデジタル・サブスクリプショ
ンが急増しているんです。

内閣府によると、アメリカでの2020年IoT導入
意向は80%に対して、ドイツは約70%。日本は
大幅に遅れていて40%との事。
現在、アメリカ経済は絶好調。サブスクリプシ
ョン・エコノミーへの転換が上手くいっている
のが一つの要因と考えられます。当然、世界の
ビジネスの潮流はそうなっており、日本でも活
発化するでしょう。
実現するには、大量のプログラマーや科学者、
技術者と言った所謂 理系人材が必要となる。
今春から小学校でプログラミング教育が必修化
されるなど国を挙げて動き出している現状にも
納得です。

サブスクリプション・エコノミーはあらゆるビ
ジネスに応用できるという。ただし、ビジネス
モデルが大幅に変わる為、最初は様々な弊害も
生まれる。商品開発・マーケティング・営業・
財務と言った企業組織の大改革が必要となりま
す。この辺り詳しく知りたい人は、是非、本書
を手に取ってみて下さい。

一期一曲

今回は“本”同様に衝撃を受けたバンドをご紹介。
ドイツの11人組テクノマーチングバンドMeute。
テックハウスやディープハウスでお馴染みの楽曲
をブラスバンド・アレンジして演奏する彼ら。
曲は、ハウスと言うよりはブレイクビーツナンバー
の『You & I』(=あなたと私)を。
ICT時代に直接つながる意を込めての選曲です。