ヤフーによるZOZOの買収劇。
会見での前澤さんの涙も印象的でしたが、
今回は経営に関するお話です。

『Hard Things』

日本を代表する経営者と言えば、本田宗一郎さんや松下幸之助さん。
最近ですと稲盛和夫さん、豊田章男さん、孫正義さん等 多数いらっしゃいますが、
その中の一人、京都の中小企業から世界のモーターメーカーにまで成長させた
日本電産(Nidec)永守重信さんお勧め本と言う事で、
『ハード・シングス 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか』
を読んでみました。

ベンチャー企業という言葉をたまに耳にすると思いますが、
みなさんはどんな企業かご存じですか?
“革新的なアイデアや技術をもとに、新しいサービスやビジネスを展開する企業”
では、ベンチャーキャピタルは?
“高い成長性が見込まれる未上場企業に対し、
成長のための資金を株式投資の形で提供する投資会社”

ご存じの方はご存じ、興味のない方にはあまり馴染みがないかもしれません。

ベンチャー企業と言えば、IT企業の一大拠点であるアメリカのシリコンバレー。
GAFAをはじめ世界中から注目を集めています。
そんなシリコンバレーでIT企業を立ち上げ見事に売りさばいた起業家であり、
現在は起業経験を生かしたベンチャーキャピタリストとして活躍する
ベン・ホロウィッツさんのご著書がこの『ハード・シングス』。
ベンチャー企業の経営に関する本なのですが、
他の経営本と大きな違いがあります。
経営には“平時の経営”と“戦闘時の経営”と2種類あり、
殆どの本が“平時の経営”について書かれたもの。
しかし、倒産の危機に陥っている企業で“平時の経営”は役に立ちません。
本書は“戦闘時の経営”に関して具体的に書かれており、
副題は「答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか」となっています。

前半は、ベンさんの自伝。
実際に起業し、経験した様々な困難とその行方。
これが、結構スリリング。
CEO(最高経営責任者)が抱える重圧に胃が痛む思い。
後半は、起業家を襲う様々なトラブルをピックアップ。
実体験から得た知識や対処法で具体的なアドバイスをしてくれます。
会社員の方々には色々と思い当たる節がありそうです。
例えば「人事に関するお話。親友を降格させる時どうすればよいか」とか、
「企業を大きくしていく時の注意点」などなど。
個人的には「企業文化とは何か」が興味深かったです。
職場でヨガが出来るのが企業文化ではない、福利厚生の話。
企業の目指す価値を示すのが企業文化。
アマゾンでは、「質素」と言う企業文化を打ち立て
“我々は最低のコストで最高のサービスを提供するために
あらゆる機会をとらえて1セントでも節約しなければならない事”
を社員に浸透させている様です。

最終的に、CEOとして最も大切なことは、
“良い手がないときに集中して最善の手を打つ能力”。
仕事だけでなく人生全般に言える事ではないでしょうか。

会社員の方には自分の現状を認識する役に立つと思いますし、
経営に携わっている方は何らかのヒントが貰える1冊だと思います。

一期一曲

今回はアメリカのオルタナティブ・ロックバンドPearl Jamの『The Fixer』を。
“When something’s gone I wanna fight to get it back again.”
「何かなくなった時は、それを取り戻す為に戦いたい」
と言うフレーズが印象的な力強い1曲です。