『偉大なる田舎』=『名古屋』
と言われる愛知県名古屋市。

なぜ そう揶揄されるのか?
今後、さらなる発展の期待を込めて
考察してみました。

『愛知県人』について

10代まで名古屋で育ち、20~30代を
東京で過ごし、再び地元に戻り半年
以上が経ちました。

東京を離れる際は不安もありましたが
、名古屋に戻ってみると、そこは正に
“住めば都”。名駅、栄と言った中心部
周辺に居を構えている事もあり、渋谷
区在住の頃と便利さはほぼ一緒。人の
数も多過ぎず、とても住みやすい。そ
れもそのはず、愛知県の人口は約750
万人。東京は約1370万人なので、
半分ちょい(約0.55倍)。
※2017年10月1日時点での人口統計
東京(1372万人)
大阪(882万人)
愛知(752万人)


全然、悪くない。
寧ろ、イイじゃんと思ったくらい。
しかし、暮らしていくにつれて様々な
事がわかってきました。

【歴史】

愛知県は、1872年 尾張国と三河国が
合併する形で成立しました。
日本史で習ったとおり、戦国時代 織田
信長が天下統一を目指すも夢半ばで果
て、豊臣秀吉が遺志を継ぐ形で太政大
臣(朝廷の最高職)まで上り詰める。そ
して、徳川家康が征夷大将軍になり
江戸幕府を開く。
江戸時代も尾張は、徳川御三家(尾張・
紀州・水戸)の筆頭的存在で栄える。
そう、戦国時代〜江戸時代にかけて
日本の権力機構に愛知県人は深くかか
わっていたのです。

現在も、名古屋の秋を彩るお祭りでは
信長・秀吉・家康の三英傑が約600人
を従えた大行列を行い親しまれていま
す。日本の歴史を動かしていた人物と
地元が一緒となると、当然、愛知県民
の郷土愛が強くなるのもご理解頂ける
でしょう。明治維新以降は、長州・
薩摩勢に押され、政界ではなりを潜め
ています。

【地域特性】※個人的な見解です。
東京は、侍気質。
黙って背中で語りつつ、人の機微にも
敏感。全国から一旗揚げようと人が集
まる為、全体的に向上心が高い。
日々、切磋琢磨してトップの座を守り
続けているので余裕もある。情報も圧
倒的に集まってくるので人も洗練され
やすい。

大阪は、商人気質。
喋ってなんぼの世界。圧倒的なコミュ
ニケーション能力。東京に強いライバ
ル意識がある。良くも悪くも弁が立つ
ので、洗練されづらい印象。

●愛知は、侍気質。
黙々と事を成し遂げる。人の機微にも
敏感。東京や大阪にライバル意識は余
りなく、独自路線を突っ走る。近隣県
からの流入者は多いが、東京の様に下
からの突き上げが強くないので全体的
に向上心は高くない。その為か、人も
洗練されづらい。

【経済】
古くから陶磁器の生産が盛ん。
江戸時代中期から繊維産業が発展。
明治期には、工業生産額が農業をしの
ぐ。第一次世界大戦の大戦景気によっ
て重化学工業が発展し、本格的な工業
県になる。同時に兵器産業の一大拠点
にもなる。第二次世界大戦では航空機
の大軍需工業地帯として空襲は100回
を超え、その爆弾投下量は府県別では
最多となり昔の建物の大部分が消失。
戦後高度成長期に機械・金属・化学の
重化学工業が発展し、戦前以来の「繊
維王国」から、トヨタ自動車を中核に
「自動車王国」へと転化する。
現在は、“モノ作りの県”として、日本
を代表するグローバル企業が多数ひし
めき合う。岡谷鋼機、タキヒヨー、
ブラザー工業、デンソー、
日本ガイシ、ミツカン、カゴメ 、
ノリタケカンパニーリミテド 等々。

※2016年度の製造業出荷額
愛知・・・44兆円
大阪・・・15兆円
東京・・・7兆円


※2015年度の1人当たり県民所得
全国平均(319万円)
東京(538万円)
愛知(368万円)
大阪(317万円)


名古屋市長の昨年(2019年)の発言によ
ると「1年100億円、10年で1,000億
円減税して2,000億円税収が増えた。
税収の伸び率で大阪を抜いて名古屋が
1位になった」との事。

愛知県は、日本経済に多大な貢献を
していると言えるでしょう。

【なぜ“名古屋”は『偉大なる田舎』?】
愛知県民は、保守的でケチ、とも言わ
れますが、そう見える一面はあります。
三英傑を世に送り出し、日本の経済を
支えている現状を考えますと、どうし
てもプライドが高く保守的になってし
まいがちです。その為、他県の人に、
知らぬ間に不快感を与えている事でし
ょう。確かに、僕ですらそう感じる時
があるので。ただ、プライドが高いが
故に、それをキープするのに、かなり
堅実な面もあるのです。ケチだって、
言い換えれば倹約家ですし。元々侍気
質なので口下手で誤解されやすいので
しょう。そこを逆手にとって、メディ
ア等で印象操作されているのには悪意
を感じます。地元民の名古屋の評価の
低さにも影響している気がします。

真面目で倹約家だから、優秀な企業も
生まれやすい。逆に、その性格が災い
して遊び心が少ないと言いますか、感
性を磨く事に対してそれ程プライオリ
ティを置いていないのは否めません。
遊ぶ場所や情報が少ないのも、これが
原因でしょう。そして名古屋が、
『偉大なる田舎』と呼ばれるのも、
この点に尽きると思います。

【今後の展望】
愛知県は日本の航空機部品生産額等の
約3割を占める航空宇宙産業の拠点で
もあります。国産ジェット機の開発も
含め航空宇宙産業は拡大していくでし
ょう。更に、2027年の開業を目指す
リニア中央新感線は名古屋-東京・
品川間を最速40分で結びます。開発
しているJR東海も愛知県の企業です。
愛知のヒト、モノ、カネが首都圏に吸
い取られる“ストロー現象”が懸念され
ていますが、今の首都圏の人口密度を
考えると、愛知県に分があります。
※人口密集率(全国平均335.2人/km2)
東京・・・6,255.4人/km2
●大阪・・・4631.2人/km2
●愛知・・・1454.7人/km2

単純に都内の通勤ラッシュ時の混雑を
考えても、これ以上関東に人が増えた
らヤバイことになるでしょう。

大きな変革に備え、着実に準備を進め
るモノづくり王国・愛知。
そろそろ『偉大なる田舎』からの脱却
を図るべく、県民全体の意識改革を推
し進める時期に差し掛かっている気が
します。

参考文献
・愛知県の歴史
・ナゴヤが生んだ「名」企業
・統計でみる日本2019

一期一曲

今回は、愛知出身の日本を代表する
双子のシンガー“ザ・ピーナッツ”を
ピックアップします。
1959年~1975年まで活動。
「モスラーやモスラー」を歌っている
のも彼女達です。国内だけでなく海外
公演も行い高い評価を得ていました。
そんな彼女らがブロードウェイ・ミュ
ージカルの楽曲『Lover Come Back
To Me』をジャズアレンジでカバーし
ているので聞いてみて下さい。
でら、カッコイイですよ!