第92回アカデミー賞の授賞式間近。
駆け込みで作品賞にノミネートされている
『ジョジョ・ラビット』を観てきました。

映画『ジョジョ・ラビット』

SNSは、ホント便利。
今回、アカデミー賞ノミネート作品中
まだ観ていない映画の中からSNSを
参考に観に行ったのだが、大当たり。

似通ったコメントが多い中、
信頼出来そうなコメントを発見。
その人のお勧めが『Jojo Rabbit』だった。

第92回アカデミー賞、作品賞・助演女優賞
(Scarlet Johansson)の主要2部門をはじめ、
脚色賞・編集賞・美術賞・衣裳デザイン賞
と6部門にノミネートされている。

因みに、Scarlet Johanssonの片仮名表記は
スカーレット・ヨハンソン。
「Jo=ジョ」を「ヨ」と読んでいる。
海外のインタビューなどを聞いても「ヨ」と
は一言も言っていない。
本人も「ジョ」と言ってるんだから、
いい加減なおして欲しい・・・

小言はさておき、万人にお勧めできる
良質な映画だったので早速、紹介しよう。

【内容】
物語の舞台は、第二次世界大戦下のドイツ。
10歳の少年ジョジョは、空想上の友達である
アドルフ・ヒトラーの助けを借りて、青少年
集団ヒトラーユーゲントの立派な兵士になろ
うと奮闘していた。しかし、心優しいジョジョ
は、訓練でウサギを殺すことができず、教官
から〈ジョジョ・ラビット〉という不名誉な
あだ名をつけられる。そんな中、ジョジョは
母親と二人で暮らす家の隠し部屋に、ユダヤ
人少女エルサが匿われていることに気づく。
やがてジョジョは皮肉屋のアドルフの目を気
にしながらも、強く勇敢なエルサに惹かれて
いく──。
(109分)

監督&脚本:Taika Waititi
音楽:Michael Giacchino
出演:Roman Griffin Davis、
Thomasin McKenzie、Scarlett Johansson、
Taika Waititi、Sam Rockwell 他

【Myチェックポイント】
映像:オモシロいシーン満載だが、ドキッと
させられるショットもあり決して安っぽくない。
脚本:抜群のユーモアで、反ヘイト親ラブ
を見事に描いている。大きな転換点が2つあり
内容がギュッと凝縮されている感じ。
音楽: The Beatles『I want to hold your
hand』とDavid Bowie『Heroes』のドイツ
語ヴァージョンなど戦争映画の重さを音楽の
演出で見事に軽くしている。
ファッション: 軍モノ多めの1940年代
ファッションがベース。兎に角おしゃれ。

【感想】
いっぱい笑って、泣いた映画だった。
10歳の子供の視点で戦争を疑似体験するのは、
かなり残酷な物がある。が、この映画はその
悲惨さすら笑い飛ばすユーモアがあり、見終
わったあとはスッキリした気分になる。

特に印象に残っているポイントは3つ。
主人公のジョジョとそのお母さん(Scarlet
Johansson)の衣装が全部カッコいい。周知の
事実だか、ドイツの軍服は凄くスタイリッシュ
なのだ。しっかりデザインされた衣装で相手
を威嚇すると言う思想を持っていた為である。
お母さんのハイウエストで太めのパンツに
上着をタイトにしたAラインのコーディネート
は、今まさにマネしたくなる着こなし。
アカデミー賞の衣裳デザイン賞にノミネート
されるのも納得と言ったところだろう。

そして、脚本の妙なのだろうが、普通こんな
シーンでは泣かないだろうと思えるシーンで
涙が止まらなかった。本編で最も悲劇的な事
件をキッカケに、目に映るモノ全てが狂って
見えてきて、感情が爆発する。

最後にもう一つ、監督Taika Waititiがこの
作品を作った意義。彼は、マオリとロシア系
ユダヤ人のハーフで、正にナチスの標的にさ
れた人種の血を引いている。
ある意味、ナチの犠牲者側の人間なのだ。
そんなTaika Waititiが、この悲しい戦争を
皮肉たっぷりに笑い飛ばす痛快さ。しかも
彼はヒトラーを演じている。
当然、この映画はナチス映画の系譜にはい
るが、本人もあるインタビューで言ってい
る通り、実存したヒトラーを精巧に描くの
ではなく、自分にしか生み出せなオリジナ
ルのヒトラーを描いている。
自分のやる意義をしっかり持って取り組ん
だ、渾身の作品だったのではないかと思わ
ざる負えない。

悲惨な事実を、笑いにするべきでないと言う
意見もあるだろうが、僕は、そういう人には
近づかないのでご安心を。
過去の事実を受け止めつつ、それを笑い飛ば
す明るさこそ本当の強さではないだろうか。

老若男女、自信をもってお勧め出来る作品で
す。最近、映画館で映画を観ていない人も、
もし観に行くならこの作品は打ってつけだと
思います。

一期一曲

今回は、劇中で使われていた個人的に印象に
残っている1曲をピックアップします。
アメリカのフォーク・ロックバンド
“Love”が、1974年にリリースしたアルバム
「Real To Real」に収録されている
『Everybody’s Gotta Live』です。

“Everybody’s gotta live
And everybody’s gonna die
Everybody’s gotta live
Before you know the reason why”

誰もが生きている
そして誰もが死んでいく
誰もが生きている
その理由をしる前に


命の尊さを感じさせられます。