2020年 早速、映画館で“観初め”してきました。
しかも素晴らしい作品を!
やっぱり、イイ映画は
巨大なスクリーンと大音量で楽しむのが一番。

映画『Motherless Brooklyn』

大好きな俳優の一人Edward Nortonの新作が
いよいよ日本でも公開になりました。
Edward Nortonと言えば、
『American History X』『Fight Club』
『The Incredible Hulk』『Birdman』等。
そんなEdward Nortonが『僕たちのアナ・
バナナ』以来、約19年ぶりにメガホンを取る。
しかも、プロデュース・監督・脚本・主演と
1人4役を兼任する力の入れようだから、
ファンとしては観ないわけにはいけない。
タイトルは『Motherless Brooklyn』。
1999年に発表されたJonathan Lethemによる
同名小説を映画化。Nortonは刊行当時から
映画化を熱望していたらしいです。

【内容】
1950年代のニューヨーク。障害を抱えながら
も驚異的な記憶力を持つ私立探偵のライオネ
ル・エスログは、人生の恩人であり唯一の
友人でもあるボスのフランク・ミナが殺害
された事件の真相を追い始める。事件の真相
を探るべく、ブルックリンのスラム街の奥底
へと入り込んでいく。天性の勘を頼りに、
わずかな手がかりとその行動力で大都会の
闇へと迫っていくエスログは、やがて腐敗
した街で最も危険な黒幕に辿り着くが……。
(144分)

監督・脚本・主演:Edward Norton
出演: Bruce Willis, Gugu Mbatha-Raw,
Bobby Cannavale, Cherry Jones,
Alec Baldwin, Willem Dafoe 他
音楽:Daniel Pemberton

【Myチェックポイント】
映像:水・鏡の反射、影を使ったショットが
要所要所に挟み込まれ、全体的に映像がキレイ。
脚本:複雑な人間関係をじっくり解きほぐし
ていく事で事実が判明していく構成。人物像も
丁寧に描かれている。ただ、情報量が多いので
全体を把握するのは容易でない。
音楽:主にジャズをベースとしたスタイリッ
シュな印象。特にジャズ・ドラムをフィーチャー
したパートは映画『バードマン』さながらの
カッコよさ。Brooklynの街並みが洗練された様
に見えてくる。
ファッション:1950年代のアメリカが舞台なの
で、アメリカン・トラディショナル的スタイル。
スラックスにピーコート、Yシャツにニット、
足元は黒の革靴、頭にはハットやハンチング。

【感想】
トレイラーをご覧になっても分かると思います
が、まず圧巻なのがEdward Nortonの演技。
彼が演じた主人公ライオネル・エスログの持つ
意図せずに卑猥なまたは冒涜的な言葉を発する
障害を見事に演じている。
2時間24分と言う上映時間も、僕自身は全然
長く感じませんでした。と言うのもメインの
登場人物のキャラクターが丁寧に描かれている
ので謎が解けていくにつれて色々な部分で納得
出来てくる。とにかく情報量が多いので複数の
解釈が可能。障害を持つ社会的弱者の問題、
人種差別、政治と権力などなど。観ている側の
知性と集中力が試される。
Edward Norton曰く
『いま生きている時代に響く様に努力をすれば
よい作品になる。』と言う通り、現在ある社会
問題ともリンクしている。
個人的に一番刺さったのは、才能があり過ぎても
いけないんだなぁという事。人間は驕りやすい生
き物。持っている能力を発揮すれば、良い方にも
悪い方にも使える。欲望がある分、悪い方に使い
がちになってしまう。ただ、ハンディを持ってい
ても自分の才能を発揮できれば素敵な人生が送れ
る可能性もある。そんな感じ。

全体的に音と映像のヴィンテージな雰囲気が
たまらない良質な大人の映画です。
良かったらチェックしてみください。

一期一曲

今回は、映画の挿入歌であるThom Yorkeの
『Daily Battle』を。Thom Yorkeと言えば
Radioheadのヴォーカリストとして有名ですが、
Atoms for Peaceと言うバンドもやっていて
Red Hot Chili PeppersのベーシストFleaも
そのメンバーの一人。
この曲は、Edward NortonがThom Yorkeに
作曲依頼し誕生、Fleaも参加しています。
タイトルの“Daily Battle”は、劇中のセリフ
“誰もが日々戦っている”からきている模様。
劇中では、主人公の心情を効果的に演出して
くれていました。
また、この曲のジャズバラードverも劇中では
流れ、アレンジャーはジャズ・トランぺッター
のWynton Marsalisが担当。
派手さはありませんが、繊細で美しい1曲です。